かつて小紙に連載されていた大岡信さんの「折々のうた」にこんな諺(ことわざ)を教わった。〈銀をたくさん持っている者は仕合(しあわ)せだろう。麥を
たくさん持っている者は嬉(うれ)しいだろう。だが、何も持っていない者は眠れるだろう〉。古代メソポタミアの言葉という。
小報上曾經連載過大岡信的《折折的歌》,裏面寫過“擁有很多錢的人是幸福的,擁有很多麥子的人是快樂的。但是,什麼都沒有的人是能睡着的。”據說是古代美索不達米亞的諺語。
現在ならイラクのあたりにな
る。その古い文明の地で戦爭が始まって、きのうで6年になった。米軍は早々とフセイン政権を倒したが、あとは泥沼となって市民の犠牲は増えた。持てる者も
幸せでなく、持たざる者も安眠できない。苦難の歳月が続いてきた。
現在的話應該是伊拉克那個位置。在那個古代文明古國的土地上從戰爭開始,到昨天已經是6年了。美軍很快的就把薩達姆政權搞倒了,然後就在泥沼中,平民的犧牲在增加。有錢的不幸福,沒錢的也睡不着。苦難的歲月一直持續到現在。
大義名分だった大量破壊兵器はどこにもなかった。「テロとの戦い」を掲げながら、世界を
一層きな臭くした戦爭でもある。「愚挙」という評価を覆すのは難しかろう。
號稱的大規模殺傷性武器哪都沒有。與“恐怖主義的戰爭”拉開帷幕時,世界也陷入了腐臭的戰爭中。“愚舉”是大多數人對此的評價。
6年前、開戦に反対する國際社會の象徴だったのが仏のドビルパン外相(當時)
だ。先ごろの小紙との會見で、「人生と歴史の中ではノーと言える時がなくてはならない。あの時はその使命を擔っていた」と回想していた。反対に、いち早く
イエスと支持したのが日本だった。
6年前,德維爾潘外長(當時)是國際社會反對開戰的佛爺。看見前面說的小報,響起了。***************
5年前にイラクを取材したことを思い出す。電気工事の男性が「日本に感謝している」と言っていた。かつて日本の現地企業
で働いていた。その経歴で腕を信用され、混亂の中でも仕事に困ることがないのだという。
這又想起了5年前在伊拉克採訪的經歷。一名電氣工程師的男子說“感謝日本”(扯淡!)。他曾經在當時的日本駐伊企業工作過。那段經歷***信得過***,說在混亂中工作也沒有出現過困難。
同様の人は少なくあるまい。対米協力より何より、この感謝こそ日本
の勲章と思われる。誰も安眠できなかった治安はやっと安定しつつあるそうだ。「失われた6年」の後をどう手伝うか、「日本流」を探りたい。
同樣的人恐怕少了。對美合作或是什麼,我想,這份感謝正是日本的(勲章)。
天聲人語
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